2015年6月9日火曜日

メンテは足から …12R 足回り治療 …

梅雨の時期
木々の緑も一層深まり ぐずついた天気が続いています
その合間の曇り空をみはかり

治療中の12Rの退院のため
隣の県まで 引き取りに向かいました

お店の前に行くと 次期入庫のバイク
ここで 治療を受けたバイクの
持ち主たちが談笑中でした…。

治療が終わり なんとなくスッキリした感じです…。

戸惑うほど 乗り味が変わりました…。

驚くほど効くブレーキのレバーを引き
手で押さえても 固め かなと思うフロントサスなのですが、

走り出すと 見事に路面の凹凸を吸収してくれます。

グリップとシートに伝わる 路面の感触が 今までと明らかに違います…。
小さな凹凸にタイヤが追従しているのが 鈍感な私でも分かるほどです。

プラグを変えたせいなのか
綺麗になった エアークリーナーのせいなのか
それとも久しぶりに乗ったせいなのか
エンジンの吹けがとても良いです…。

2番シリンダーのプラグが完全に緩みオイルがそこから漏れていたらしいです。
(おそらく プラグホールがプール状態だったはず)
ただでさえ、フレームとシリンダーヘッドの隙間が無い上
イグニッションコイル式のプラグキャップが使われ
配線などのカブラーでまったく見えない部分です。

この日
 普段、良く走っている ヘアピンが続く 九十九折りの 森林豊かな山岳路を
帰路に選択しました。

最初は 良く効くブレーキに戸惑いましたが、
 路面の小さな凹凸への追従性が良いせいか
バイクに任せで 実に気持ち良く 走ることが出来ました…。
前後ともタイヤの接地感が違います
踏ん張り感も違います。
だからと言って 
ごつごつした硬さは無く 安心感も違います…。 


足回り治療 
入院時からの経過

積算距離 81500km
入院日 5月10日
乗ってもらい 足回りへの説明を聞く
治療期間 4週間 
部分的な治療で無く全体のバランスをリセットしなければ、
意味がないということを理解します。

あ、という間に丸裸にされ 吊るされます…。

 

Fフォークは完全分解されます。

ここから 徹底的な磨き作業が始まります
減衰バルブのケバの処理 各シムの磨き
スコープで確認しながら丁寧な作業は続きます。
減衰効果を出すためには より良いオイル流動が必修です…。


バネの巻き数 内径 外径 長さ から ひと巻当たりのばね圧を計算し 
数値を出し、データーを記録します。

リアサスのリザーバータンク内はゴム袋(プラダ)があり そこに窒素ガスが入っていおり
その ゴム袋の圧力で リザーバータンクに流入してきたオイルを押し戻しています。

前後サスペーションのバランスは感覚でなく 最初は数値で決めるという説明を受けます。
ブレーキ キャリパー ピストンの徹底した磨き
ブレーキパットがスムーズにスライドするように パットの台座まで磨かれていました。
そこまで やらなくても…と 思わず言いそうでした。
地味な作業は続きます…。

それは それは 綺麗に磨き込まれた ブレーキ回りと
組み込むを待つ Fフォーク一式
Fフォークのメインスプリングは距離も走っているので交換です。
しかし、
12R用のメインスプリングはすでにメーカには無く 14Rのスプリング改を組まれます…。

その後、スィングアーム
リアサスリンク回り
特に リンク回りはニードルローラーベアリングの固着
グリス切れ等への作業

また、

ステムシャフトへの砂利の付着…
ステムアンダーベアリング摩耗 レースへの打痕… 

15年という歳月の経年劣化を受けた 足回りのパーツ交換 
及び グリスアップ等による潤滑促進 



今回 

 特にリアサス リンク回りに関して
やらなくてはいけないと 分かっていながら
動いているから 良いだろう 異音がするわけでもない…。
もう、距離も結構いってるので 最後までこれで我慢しよう 等と
自らに都合の良い考えで、とうとう こんな状態になってしまったことに
深く 反省しました。

自ら 気付かず
他人に指摘され 初めて知った潤滑性能低下 作動の渋さ
典型的な状況でした。
実に恥ずかしい限りです…。

幸いだったのは
朝駆けメンバーの仲間が 不具合を指摘してくれたこと
そして その仲間たちが 足回りのスペシャリストを知っていたこと
そして
そのスペシャリストたちが 親身に治療してくれたこと

足回りに詳しい作業所だということは 
以前から話に聞いていたことだし、
実際 会って話せば すぐに分かりました。

やらなくてはと思っていた 
足回りのバランス等など コアな面で迷走していただけに
決心が着いたことも
良かったと思いました。

この部分は 設備や特殊工具 
豊富な知識が無いと 自分じゃ 出来ないところです。

だからと言って 信頼できるショップも無かったし…

いずれにせよ
足回りの最低限のリフレッシュは遅かれ早かれ 
しなくてはいけなかったのです。

ホントは もっとお金をかけて やりたい箇所もあったのですが、
家族の手前 そうそう バイクばかりにお金は掛けられないし
今回 最低限のメンテです…
 いずれ煮詰めていくところもあるでしょうが、とりあえずですね。

シール類は SKFキットが組まれています…。


そこまでやらなくても

「こんな小さな作業の積み重ねを丁寧にして ようやく良い結果に繋がるんですよ…」

Bilanci

は 
このように言います
この言葉だけで ここに入庫する理由は十分でした。

12R退院日 クラッチピンの摩耗や 
チェーンが ひとこまだけ 動き悪いことを指摘されます。

「一応はそこにも手を加えていますが、それで馴染めなかったら
交換してください…」

「パーツ等 は直接 こちらに送るなり 持参してもらって良いので…
ここで、交換作業はしますので…」

「タイヤも直接 ここに送ってもらって良いですよ 組み換えしますので…」

ここは
バイクを売ったり パーツを売ったりするショップではありません…。
独自の計算式で前後のバランスを追及し 独自の潤滑ツールを駆使し
調子の悪い 迷走している足回りのセッティングに対して
真剣に向き合い 的確かつ丁寧に対処しくれるところです。

誰だって 
どんなに経年しているバイクだとしても 愛機を 乱暴に扱われたら嫌ですよね


ここは 人に勧めることが出来ますね…。


0 件のコメント:

コメントを投稿