2015年6月1日月曜日

量産車二輪の ノーマルブレーキ…と 雑感

実に気持ち良かった



久しぶりに この場所を走った(東脊振)

つづら折りのヘアピンのコーナーが続く山路
時は 夕方
ヒンヤリとした山の空気が人車共に包んでくれる

12Rの治療先からの帰路だ…。

セローは
軽快なエンジン音を響かせながら 実に軽くコーナーを熟しながら
変幻自在に走ってくれる

スピードメーターのデジタル表示を見ると
「 おッ と いつの間に… 」 
ついつい開け気味のスロットルを戻す
転ぶ気がしない…。

セローはわずか馬20頭そこそこにも関わらず エンジン特性が良いのか
急な登坂も楽々ギアが繋がっていく…。

シングルディスクローター 片押し ツーポット という 一見貧弱に見える
フロントブレーキも 軽い車体のせいか 下りのコーナーも怖くない
サスぺーションが柔らかいのだが コーナー直前でブレーキングすれば
グッとフロントサスが入り そのまま車体を傾け ブレーキをリリースと
同時にスロットルを開ければ クルッ と向きを変えてくれる…

最近、ブレーキパットを変えたが 実に汚いブレーキ回りだった
パットを入れるためピストンを押し戻すのに一苦労だった。
その時、せっかくマスターシリンダーの蓋を開けたので オイル量をチェックした。
オイルも汚れていたが、

それでも カチッとしたタッチで効くのだ。

あるタイヤ専門店の人がこう言った。

数々のバイクのタイヤやホィールを見てきた人だ。
本人もサーキットでレースを趣味にしている。

「量産車のノーマルブレーキは、あまり扱わない方が良いかもね 悪い結果例が多いよ」

十人十色 様々な人たちがバイクに乗っている
皆が皆 几帳面にメンテナンスをしているわけではない
通勤などの実用性も考えてあるはず。
特にブレーキなどは 安全面で非常に重要なツールであり、
メーカーは その辺を熟慮し 出荷した段階で
消耗するパットのみは簡単に交換できるようにしているが、
その他は 半永久的に使えるようメンテナンスサイクルは長く 
ほぼ、ノーメンテナンスを前提にしているように思える…。
つまり コストとブレーキ性能と耐久性とメンテナンスサイクルのちょうど良いポイントを
メーカーは考えているように思う…。

そして more performance を 求める人は
スムーズに動くブレーキピストン回りと それに対応した精度と強度のある箱となるべき
キャリパーを選択する。但し 最高性能と引き換えにメンテナンスサイクルは短くなる。

足回りだけでも より良いパーツを求めれば切り無く無尽蔵に費用が掛かる。
やるなら バイク購入からノーマルの乗り味を知り すぐの段階が最適だろう。

残念だが 積算距離的に
もう、私の12Rは 時 すでに遅し のような気がする。
消耗品の交換と清掃(OH)をし 様子を見るしかない…。

スズキのGSX1400に 15年位乗っている友人が居る
距離はあまり走ってないかもしれないが
私の12Rと同じ TOKIKO製6ポットのキャリパーが装着されている…。
当然、マスターシリンダーもノーマル
パット交換時の掃除やブレーキフリュードの交換位はしたこともあるかも知れないが
オーバーホールなどしていないだろう…
しかし、
ブレーキレバーを引くと カチッ とした タッチだ。

また、古いカタナ1100が うちに来たので ブレーキレバーを引くとカチッとしたタッチだった。
こんなことを言ったら失礼だが とても汚いカタナで整備などしていないのでは
というような車両だった。

良く遊びに来る ロングスィングアームのZX12Rが居るが
ブレーキレバーは引くと 同じTOKIKOながらカチッとしたタッチだ。
ブレーキOH 「効けばよい」そんなタイプの人だ。


また、今まで
わたしが過去に乗った リッターバイクも ブレーキのことなど気にしたことも無かった。
ブレーキパットが減れば変えるだけだった…。


治療中の12Rは 腕利きの職人たちが一生懸命OHしてくれたにも関わらず
セット段階で カチッとしたタッチにならない スポンジーなタッチは良いとしても
タイヤを回した時 若干の引きずり感が出ていた…。
フロントは新品のブレーキパットを入れた訳でもない。

ま、コアな部分まで詳しい作業場なので
良いあんばいでやってくれると思う…。

しかし、何故だろうか… 
メンテをしてないようなブレーキのタッチがカチッとしているのは 
OH等のメンテでスポンジーになるのは…
出荷段階のノーマルブレーキ全体の精度が足りないからなのか
ノーメンテ用に作られているのか
強度的不足でキャリパーが開きでもしているのか
スムーズな作動や、繊細なブレーキタッチより、
制動力と耐久性に比重を起き 開発しているのか

距離を走った古いバイクに多くは望めないが…
とても 考えてしまう…
バイク全体もかなり 弱っているということだろう…。 
金属や樹脂 パッキン等の経年劣化は 何も足回りだけではない。
8万キロオーバー それも12Rというバイクで 
当然だと思う…。

シリンダーヘッドからはエンジン停止状態でも
自然とオイルが漏れていた…拭いても 少し経つと また漏れている。
ヘッドカムカバーのパッキンを変えなければいけない。
(また、すぐに漏れるのは分かっている。
過去1回交換しているが1万キロも走ったら少しずつ滲み出した。)

次は…どこが… 
電気系統なのか ギアミッションなのか…その時はその時と開き直るだけだが、
乗り手共々 もう若くないということを自覚しないといけない。

数十年バイクに乗り続けて 様々な症状のバイクを見てきただけに
そろそろ修理地獄という窯の蓋が開く頃だと分かっている…。
12年乗り続けたバイクだ…
そして ここ4年余りで5万キロ 休日のみ使用で走った
乗り辛いバイクだからこそ 飽きずに乗り続けることが出来たのかも知れない

実際に12Rは 何故なのか楽しかった…。
ホントに楽しいバイクだ。

最近色々なバイクに試乗する機会があり
今時のバイクがどれほど良いのかも分かる 工業技術の進歩は日進月歩だ。
見た目に個性が無いのは否めないが ミドルクラスに興味がある
勿論 買い足しだ。
腕力が弱いので
倒した時 独りで起こすのに一苦労するようなバイクに食指は動かない

とりあえずだが、12Rは持って置く
このエンジンと足回りで
後2万キロ+6千キロ走りたいと思ってるが、
どうなることやら…

間違い無く言えることは
自分でバイクのメンテナンスをすることは 楽しい作業であるが、
所詮素人だ…ということ
コアな面まで詳しい信頼出来るプロに 定期的にメンテナンスを
してもらうことだ…

今回 
という、作業場に 12Rを預けたことは この上ない選択だと思う…












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