2012年4月14日土曜日

NC700xに試乗 TAKE MID EASY

世界戦略車と聞いて 居ても立っても居られず試乗しました。なんと言っても世界ですからね…。
ABS コンバインド(前後連動)ブレーキ装着車で60万円台。おまけに 燃費は60km/h走行で40km/L おそらく 実走で30km/L 位 いくのではと思います。

この価格と燃費は 海の向こうの欧州にとっても有難いのかも知れません。欧州の燃料税は 日本より高いのですから…。(参考までに米国では燃料税は ありません きっとアメリカ人の受けは良くないでしょうね)

馬50匹 の出力ということですが、日常で全ての馬を使い切るように常用回転域を重視した低中速型エンジンのバイクです。フレームは一見太いのですが、エンジン吊り下げ式です

シート高は 身長170cm前後で 足の長さにもよるでしょうが、両足つま先が着く位でした。

270度クランクということで、鼓動感はあります。ポジション等は慣れれば済むことなので さほど気になりません…が 視界も広く とても楽です。さらに ヘルメットインです 昔 スズキにそんなバイクがありましたが、


クラッチをミートし 非常にスムーズに発進します。とても 良い加速をします…エンジンの回転上昇が早く 苦も無く吹き上がります。それだけに 気付かないうちに 回転レブリミッターが効きました…。1速60km/h 2速90km/hで レブリミッターが作動するようです。微回転域から6500回転まで 押し出されるような 心地良いトラクションと加速。公道は これで充分でしょうし 法規を考えれば、とても出来の良い優等生です。

半世紀に渡り、高回転高出力エンジンで F1も含め 二輪の世界でも世界を席巻していたHONDAの答えのひとつが これなのかも知れません。


時代が変わったようです。今風にオシャレに、気軽に、 日常的に、バイクと親しむ。肩の力を抜いて バイクで 出掛ける。それは 温泉でも お花見でも 野営でも 旅行でも、バイクはツールの一つとして乗り手の役に立つ 忠犬ハチみたいな存在。このバイクを試乗して そんな印象を受けました。

公道でも 革ツナギを着込み 高出力高性能なバイクで 孤独に愛機と対話しながら路面とのインフォメーションに明け暮れるバイク乗りが多い そんな時代がありました。

でも今は 速く走ることより 豊かに格好よく 仲間たちと語らい、楽しくツーリングし、社会のルールを守り、かつ 非日常を楽しむことがバイクの楽しみの一つとなってきたようです。一つ例を上げれば、年々縮小している国内大型バイク市場の中で ハーレーだけがやたら多く走っています。それは 決して スペックや 速さだけでなく また 金持ちのステータスという潜在的イメージを打破し このバイクの おおらかさや素朴さやシンプルさ 透明感が、管理社会に生きている現代の日本人に受けたのではないでしょうか…。

このNC700X 国内の大型バイク離れを打破すべく「誰でも買える価格」「気軽に乗れる性能」 そして、忠実な相棒として 親しみやすい そんなバイク…HONDAの新しい 発想であり、その 優れた技術力はおそらく世界一だと思います。でも優れた工業製品であればあるほど本来持つバイクの魅力である野性味や面白み 趣味的要因が削がれていくような気もします…。

大昔、バイクのカタログを見て その格好やスペックで 一喜一憂していた あの頃が とても懐かしく、今、時を経て ようやく こだわり無く どんなバイクであっても 楽しく乗れるんじゃないかと 思ったりもしてます。例えそれが 使えもしない高出力車であろうと大昔のモンキーのように2~3馬力しかないものであっても…。 







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