2011年1月29日土曜日

カワサキ フラッグシップモデル史Ⅱ

ZZR1100 D型

ZZR1100は 1984年 GPZ900R(Ninja)以来の バイク史に名を残す
名車として 7年近くも世界最速のタイトルホルダーだったのです。

黒い鳥が現れるまでは…

1996年 HONDAから 黒い鳥(Super Black Bird)CBR1100XXが
世に送り出されました。
そして、
KAWASAKIの牙城であった ZZR-1100は
世界最速の地位から 見事に引きずり降ろされたのです。

黒鳥の164馬力という実力は7年という歳月に培われた工業技術の差であり
世界最大の二輪メーカーの技術を我々に思い知らしめるには
十分過ぎるほど 凄いものでした。

ちょっとだけ 横道にそれますが、
この黒鳥(superblackbird)の画像を見ると 
デザインが少しだけ外国車の現行モデルに似てませんか?
現行のBMW Kシリーズになんとなく似てると思うのは私だけでしょうか
(足回りなどはドイツ製にコストが掛かってますが…)

さらに 横道にそれますが、パリダカールラリーの 常勝マシンとして
HONDA NXR750というワークスマシンがあったのですが、
BMWもR80GSという水平対抗2気筒エンジンで 打倒HONDAへの
意気込みを持ちバリダカールラリーに勝つために着々と開発を続けていました…。
それが現行世界的人気車種 BMW 1200GSへと進化していくんですよね…。

さて、話を戻します。

HONDAというメーカーは どちらかというと このようなスピード競争から一歩下がって
いたように思います。

最高速という動力性能やパフォーマンス自体が目的でなく
そのような動力性能は二輪の総合的な性能が導く結果に過ぎない

最高速競争など無用であり 最高速競争の行き着く先は 
バイクという乗り物本来の楽しみを奪いかねない
結果
バイクという乗り物の将来を危うくしかねない

より大きな刺激を求める バイクユーザーにとって
このような分別のあるHONDAスタンスは魅力に乏しいメーカーである
という印象があったのは事実かも知れません
しかし、そんな先入観をひっくり返した HONDAが生んだ黒い鳥…。

最高速という動力性能を目標にせずとも
やろうと思えば いつ何時でも やれる

そんな CBR1100XX(super black bird)の出現は
他のライバル車たちに 大きな刺激を与えたようです…。

CBR1100XXのの諸元
カッコ内はライバルのZZ-R1100(D型))の諸元

型式:SC35(ZX1100D)
発売日:国内販売無し(逆輸入でのみ購入可)

全長×全幅×全高:2160×720×1170(2165×730×1205)
軸距:1490mm(1495mm)
シート高:810mm(780mm)
乾燥重量:223kg(233kg)

エンジン型式:4ストローク並列4気筒(DOHC16バルブ)
冷却方式:水冷
排気量:1137cc(1052cc)
最高出力:164PS/10000rpm(147PS/10500rpm)
最大トルク:12.7kgm/7250rpm(11.2kgm/9000rpm)

燃料タンク容量:22L(24L)
タイヤサイズ 前:120/70-17(←)
タイヤサイズ 後:180/55-17(←)



向こうに見えるのは
マッハ3以上を誇る世界最速の偵察機 SR-71 BlackBird
ZZR-1100を凌ぐのは動力性能だけではなく
黒い鳥のエンジンには2軸バランサーが搭載され、
微妙な振動を軽減し、快適な高速巡航性能を持ち
走りの質感においても 上回っていたようです。

もともとZZR-1100のエンジンは 
1984年に登場したGPZ900Rをベースとしたものであり、
ハイチューンと排気量を上げたものなので、
基本設計の古さが 限界に達しているのは当然と言えるのです。

当時、世界最大のバイクメーカーであるHONDAは 
工業製品として優れた モデルを数多くリリースしており まさに優等生だったのですが、
大排気量におけるポイントである フルパワーと呼べる 逆輸入車の存在が乏しく
有無を言わせない 圧倒的な存在感や迫力に欠けていたようです。

それだけに この黒い鳥の出現を 多くのHONDAファンは
大歓迎したはずでしょう。

しかし
この黒い鳥(super black bird)CBR1100XXの天下も
他メーカー新世代モデルの開発に刺激を与え

そう、長くは続きませんでした…。

To be contined…。











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