2015年5月31日日曜日

12R…治療状況 足が接地…。

足が取り付けられ 12R着地
Bilanci+/にて




前後バネレートを計算し
大体のバネ圧を決める (バネ1巻きのレート計算までされていた)
後 乗り手の感覚で微調整をしていくということ…




スィングアームとサスリンク回りのベアリング、 
ホィールのベアリングとダンパーゴムは交換…。
グリスも特殊らしく チェーンオイルは ここの特性ブレンドということ…。
チェーンのメンテナンス不足を指摘される…。



オーバーホールされたキャリパー 新たなパットも組み込まれていた…。
汚かった キャリパーや その周辺がとても綺麗になっていた。
アクスルナットの位置が反対だが、仮セットしているのかな…たぶん


これも アクスル締め付け側が反対だか仮セットしてるのだろう
オーバーホールされたブレーキとフロントフォーク
14Rのメインスプリングが組み込まれた。
ローターは組み直し 

ブレーキオーバーホール

2日間掛けて磨きこまれたブレーキキャリパーと
ブレーキパット台座によって
現状で出来得る限り 絶妙なブレーキタッチを出す
ブレーキは効くに越したことは無いが
単純に効けば良いというものでは無い。
レバーを引いて 効くまでのプロセスが重要であること

ホィールベアリング交換

ベアリングには特殊グリスを使用
ホィールだけの状態で 軽く回転させると 摩擦がよほど少ないのか
良く回る…止まる寸前を注視すると 
回転が止まったと同時に、止まった反動で わずかだが逆回転になり静止する。

フロントフォークオーバーホールの効果
フロントフォークの減衰 圧側を緩め 伸び側を締め込み グッとサスを沈める
一瞬止まってなかなか伸びてこない その後少しずつ徐々に戻ってくる…。
また、
グッ フロントとサスを押し込んだ時 堅いと思ったが 
サスも沈み込むまでのプロセスが極めて重要だということ…
単に硬いだけではダメだということ…。
堅くても バイクを直立させた段階で フロントサスはスッと入り
同時にリアも少しだけ沈む… 
lこれがバランスであり接地感につながるということ…

スコープを使いながら、減衰弁と各シム磨き込み段階で

「こんな小さな作業の積み重ねが有って 初めて効果がでるんですよ」

改めて この言葉を思い出した…。



エンジンを吊り下げているマウントロッドの ダンパーゴムを交換 ステムベアリング交換
あと、プラグ交換予定
(自分で交換をせねばといつも思っていたが…フレームとエンジンとの隙間をみて
プラグ交換しようとする気持ちが萎えていた…。)


この作業場に来ると とても勉強になる…

ブレーキの効き具合と サスペンションの因果関係…
サスペンション前後バランスの大切さ…

メーカ出荷状態で 車両は 計算を元に最適な前後サスペンションのセッテイングが
成されていること…。
そのことは 感覚でなく数値によって計算されていること…。

今回 主治医のご本業は電気技師さんと設計士さんであるということ
バイク好き二人の作業場だ。
このような作業は やはり 理数系に強い人が向いているのかも知れないと
改めて思った…。
また、
これを真似ようと思っても出来ない
色んな経験や失敗に裏打ちされた 技術と知識の集合体であるノウハウは
到底出来ないということだけはっきりしている…。
頭では分かったつもりと 出来ることは別だ。 


上の画像の状態でバイクを サイドスタンドの状態から起こし…
そして 前後に動かしてみる

軽い

「乗り味がゴロッと変わりますよ」

走りは 8割がた バイクで 決まる…
とても興味深い言葉だ…。









2015年5月25日月曜日

YAMAHA SEROW セロー

12Rが入院中なので
借り物の車両について


借りているのは SEROW 250 2005年モデル
キャブレター仕様 最後のモデルです。

1985年のデビュー以来
225の時代から数え、FI仕様になり今だ生産している
 超ロングセラーバイクです。

ロングセラー = 売れている = 良いバイク
こんな図式で判断出来ます。
間違いの無いバイクだと思います…。

トライアル + オフロード + オンロード を 足したような
だからといって 決して
生粋のオフローダーでは無く
舗装路限定車両でも無く
難度の高いセクションをクリアー出来るトライアラーでも無い

本格的なオフロード車に乗ったことがある人なら
走ってみてすぐに分かることです…。、
ダートで砂塵を巻き上げ リアタイヤを流しながら走るパワーはありません。
勿論 クローズドのウォッシュボードやジャンピングスポットなど 
到底耐えられる剛性も無いでしょう。


しかし、公道においては
道を選ばず、舐めるように走る しなやかな足を持ったトレッキングバイク 
それが、SEROW…そんな感じです…。

切れ角のある ステアリングは クルマ1台分のパーキングスペースで
方向転換が出来、まるで自転車のような気軽さ…。

良く向かう山中の舗装路も 元気良く登ってくれます。
小気味良く かつ 穏やか かつ 粘り強い エンジンは
タイトなコーナーも F21インチホィールにも関わらず 
楽々旋回してくれます。
ギアの繋がりも とても良い…。
足回りも柔々だが、粘ってくれる
だから タンデムも 楽々で走ってくれる。
未舗装に入れば 21インチ径Fホィールは少々の石の塊など
体重移動もせず乗り越え
18インチ径Rホィールは 前へ前へと車体を推し進めます。

どんな路でも しなやかに身をこなしていく。
これだったら、どんな脇道も安心して 入って行ける…。

なんだろう…この世界観は

バイクの楽しさの根源を 思い出させくれる そう思いました。


リア18インチ フロント21インチ

どこでも 走っちゃおう …です。

山々のマイナスイオンを全身に浴びるために森へ…
奏でる潮騒を 美味しい風を味合うために 海へ…
 ちょっと遠いけど 噂に聞いた絶景を堪能しに 旅へ…

日本の美しい風景が とても似合うバイクですね…。


少しの間で 愛着が湧いてきました。
グリップヒーターにバークバスター(ナックルガード) 
脱着ワンタッチのセンターケースまで装着されています。
しかし、
このバイクのオーナーは 乗りっ放しのようです。
至る所に腐食らしいものが ちらほら
チェーンもドロドロでした。
借りた時より 綺麗にしてお返ししようかと思います。


ブレーキ周りが あまりにも汚いので、少し掃除をし パットも交換
ついでに
エンジンオイルとオイルフィルターも交換しました。





2015年5月22日金曜日

近頃、つい観てしまう動画 MT07 + H2R VS 4輪 ハーフマイル勝負



とても、気持ち良さげです…。  





山登りですね…空が綺麗です。






どっちがいいでしょうか…?




おそらくFブレーキも握り
同時に
クラッチきって リアのトラクションが抜け
コケちゃいましたね…。
もし、このMT07に不満があるとしたら…
フレームと足回りのシステムです
リアのサスペーション支持の一方がクランクケースに直づけで
車体剛性の一部としてエンジンケースが含まれているということです…
舗装路ではある程度の速度まで問題ないだろうし
このシステムの恩恵で軽量に仕上がっているわけですが、
このような ダートでは不向きだと思います。
さて KTMゥー … は 
基はエンデュローレースの名門 車体剛性に疑いなどありません…
エンジンも体感的にパワフルでしょう。
しかし、エンジンの信頼性は MT07かなぁー






「何だこのバイク」 「あー、」 会話が聞こえてきそうです…。






H2R VS 4輪 ハーフマイル直線勝負 






ブェイロンは手強いと思いましたが





GTRはチューニング仕様車ですが、 
H2Rも公道走行不可車両です…

ともに MADE IN JAPAN 

2015年5月19日火曜日

足まわり オーバーホール…。


徹底的に…

Bilancia

にて

とにかく汚い この際15年の垢を落とす

フロントフォーク OHとバネ交換 すでに12Rのスプリングは絶版で
14R用のスプリングを加工し、換用する。
各シムの徹底した磨きと 減衰バルブの面出し
これでも磨きが足りないということ…
OHは磨きが命 
予算があればピストンをアルミに替えたいところだが、
なんせ、前輪だけで12個もピストンがある 一切の不純物を除去…。
ブレーキパットの台座の部分も滑りを良くするためにツルツルにする
キャリパー側もオイルストーンで磨く…。
今年の初めに 自分でフロントローターを交換 キャリパーOHをしたが、
不十分であったことを思い知る…。


リアのガスは残っていた… バネプリロード調整用ロックナットの余計なスカート部分は切断
インナーロッドのカバーも除去。
純正リアサスに関してですが、カヤバ製…リザーバータンク(ガス室)の構造を初めて見た…。

プリロードの説明を受ける

バネの素材はメーカーによって微妙に違うが、
バネの巻き数
バネの内径 外径
バネの太さ
バネ全体の長さにより
汎用的な計算式で数値を出し 
最高性能を引き出す調整をしなくてはいけない。

現行のサスペーションでも 
「これぐらいで良いだろう」は好ましくない。

ストリート用 レーシング用 … プリロード調整でバネの硬さを決めるのでなく
本来のサスペーション性能を引き出すためには 走るエリアによってバネを変えるのが理想である…。

そこで、オーリンズという選択肢がある。
オーリンズの優れた面は その調整幅がスタンダードサスに比べ とても広いことである。
また、オーリンズの構造自体がオーバーホール前提であるということであり、
メンテナンスをしていけば半永久的に最高性能が味わえる ある意味安上がりだろう。
純正サスはオーバーホール前提とは言えないようだ。
加締め止めやスナップリング止めで形成され、ガス充填部分はゴム製の空気袋(プラダ)内だ。
これで、リザーバータンクに流入したオイルを押し返すという構造…。
ブラダが破けない限り オイルにガスが混入することはないとは思うが…
分子レベルではゴムを通過するということ…。
ガスとオイルの仕切りがフリーピストン構造の高級サスリザーバーとは構造が違う。

オーリンズといえ
ぶら下がりのポン付けでは 調整幅は広くとも 本来の性能を引き出せない
バネの適正数値を計算し 乗り方 車重 に 合わせたバネをチョイスすることが望ましい。

減衰に関しは 補助的なものであり

バネと減衰は 個別の仕事をしているということをしっかりと理解する…。

良く聞くことであるが、

初期作動は柔らかく 最後の粘りはより深く…

しつこいようだが、このためには ちゃんとした計算式が必要であり
たとえ、社外高性能サスペーションでも
これぐらいで良いだろう…は まったく好ましくない…。


今回のオーバーホール内容を 記録のために

フロントサスペーション OH 
バネ交換 12R用のバネは欠品らしく14R用を加工予定
フロントブレーキ  OH (徹底した磨き)
リアブレーキ OH(徹底した磨き)
リアサスペーション OH (一部加工)
リアサスのガス充填バルブが ゴムバルブという構造らしい。
リアサスペーションリンク周り OH
それに伴うスィングアーム OH
や リアサスリンク回りの OH
ステム  アンダーベアリングとレース交換(砂利がフレーム内部??から混入していた)
クラッチケーブルやスロットルワイヤーの 潤滑促進
当然、経年で、摩耗している 各ベアリング交換


検診と 経年摩耗によるパーツ交換みいなものだ。

とりあえずだが、

まだ、この12Rがいける と 思えれば 再度入庫したいと思う。
なにせ、8万キロオーバーの車両であるがゆえ…。費用対効果熟慮は必至
(結構予約で一杯なので いつになるか分からないが)

12Rで10万キロを走破したい。
あくまでも 公道を走るので
速いだの 遅いだのよりも カチッとした足回りで
ほんの ちょっとでも良いので 出来るなら 楽しく操りたい
8万キロオーバーの車両であるが故
エンジンには気を使う
もう、昔のようにぶん回すことを控えている

もし 次期車両を購入したとしても、ある程度 STDの乗り味を味わい
カスタムをしたければ ここに持ってきたいと思った。
フレーム強度と足回りのバランス
いくら、高価なパーツをポン付けしても 何の意味もないどころか
かえって 良くないということも有るはずであり
意味の無いカスタムは無用の長物であるということは否めない…。




帰路で ぶらっと探索
地図上で 佐賀県の小城あたりから 富士町 古湯温泉に出る 44という道を選択しましたが、
真っ暗の中 ほぼ林道でした。
途中 野ウサギが 斜め横から並走するように突進してきて 危うく轢きそうになりました。
夜の山中は色んな意味で怖いものがあります。







2015年5月16日土曜日

12R…入院 そして 反省 


とうとう…
いや 当然のことだろう。

走行距離 81500km

ステムまわり
その他
足回り全般のオーバーホールのため
12R 入院

この辺は 流石に経験豊富なプロの手でないと
Can not

吊されています 12Rの複雑な腹回りには各寸法の角材4本 丁寧だ。


増して
素人にとっては億劫な作業でもあり、知識も設備も無い…。

思えば、ここの所 バイクにおかしな挙動が起きていたのは否めない

楽しく 走れない…
コーナーが 怖い… そして重い。

適当に 減衰とばね圧の調整で誤魔化して来た…
ま、タイヤもエッジまで使ってるし 良いと思っていた。

バイクの老化より
私自身の老化現象だろうと 勝手に決め込んでいた…。

視力も落ちた
筋力も落ちた
反射神経も落ちた
体力も落ちた

体重だけが
10年前に比べたら10kg上がった

ステムに 引っ掛かりやガタが有るわけでもない
リアサスも動いている へたりが出て乗り心地も良くなった…
BMWのバイクなんか あんなに柔々の足回りなのに 
素晴らしいコーナーリングをするではないか
すべて、乗り手が悪いのだ。
などと 
自分に都合の良いよう 勝手に決め込んでいた。

ただ、
実際に バイクの足回りの動きが良くなったとしても
乗り手の悪さは変わらないだろうけど。

速いとか 遅いとか
コーナーリングが どうのこうの とか
ホントはどうでも良いことで、
ただ、ただ
自分の愛機に対しての申し訳無さの方が大きい

ほんの ちょっとで良いのでの以前のように楽しく走って欲しい
下手くそな乗り手で すまないが…。


指摘された…
それも 腹が立つほど的確に…

朝駆けメンバーの一人に乗ってもらって
「 あれ、 これ ステム まわり おかしくありませんか?」
に対して 私は
「 いや、ステアリングが切れ込むのは タイヤが減ってきてるからだろ…」

… 愚かな返答を

もう一人のメンバーは
「 なんか フワフワしてますね 」
に 対して こちらには 腹の中で
「曲がり易いように フロントのプリロードを極力緩め 減衰の圧を抜いてるからじゃ」
など…と

自らの愚かさを後で知ることになる…。

なんせ
81500キロ走ったバイクだ…。
フロントサスはオーバーホールを一回しているが
リアサスに関しては 何もしていない…

今 12Rは
遠い 隣の県で
信頼できる 朝駆けメンバーに紹介された お医者さんに預けている。
入院期間 4週間 … 
ここに行き ここを知れば期間云々など指定出来ない
それほど 徹底的にやるのだろう。
ストリート用 レース用 ハーレーダビッドソン すべてのバイクに適応
知識と経験に裏打ちされた 一番 大事な自信が ひしひしと伝わって来る…。

精密検査の如く 骨折した患者が足を吊るされているように
12Rは吊るされ
フレームとエンジンだけの状態…

この部分は この際 汚れを落とす…。

フロントフォークは その内部までバラバラになり
すべての シムや減衰バルブの バリ取り 面出し…ほぼ鏡面まで
時計屋さんが精密作業をしているが 如く
マイクロスコープを使って作業していた。
新車であっても オイル流道に問題があれば
遠慮無くドリルで小さなホール加工する。

減衰バルブや各シムの面出しは 減衰調整の効果をよりてきめんに出すため…
リアサス リンク周りのオーバーホール
サスペーションのオーバーホール
ステムのベアリングとレース(砂噛んでいた)

それから
ブレーキキャリパーのオーバーホール
恥ずかしながら 私の素人作業の修正でもある

パットの動きがスムーズになるようオイルストーンで磨かれていた。


とにかく丁寧なおかつ詳しい
腕の良い職人とはこういうことだろう。

ここなら、間違いなく人に勧めることが出来る

オーリンズがどうのこうの
プリロードがどうのこうの
足回りのセッティングがどうのこうの…

などのうんちくは

一切 恥ずかしくて 言えなくなる

ここで、組み上げられたダエグに試乗させてもらったが
まるで、250ccの車両に乗ってるような軽さだった。
すべての操作が軽い… 乗れば分かる。



今後、例え 新車を購入しても ここに持ち込み再診察して貰った方が
いいのでは…と思うほどである。

お店の紹介みたいだが、

12Rを預けている主治医は 派手なお店で無く
どちらかというと 控え目な 研究所みたいであり
見た目など気にしてない 二人の腕利きの研究員が作業している…
いや
見た目も いい男だ(内容があるので そんなに見える)
「こんな小さな作業の積み重ねをして 初めて結果が出るんですよ」
良い言葉だ。


知り合いが言った
「普通のバイク屋でも やろうと思えば出来るが 商売にならないから そこまでしない」

対して 私は
「 一度 行って 自分のバイクを預けたら分かるよ 」

と、思った。


Bilancia
 ↑
今、ここで12Rは治療を受けています。
(このHPらしきものも ここでバイクを施術してもらった人が
皆に知ってもらいたいために作ったものです)

予約要であり
誰のバイクでも診てもらえる訳でもないし、
足回りのバランスを最優先しているとのこと

ぶら下がりのオーリンズを使用して乗りにくくなったことはありませんか
Fフォークのスプリングだけ交換して かえって乗りにくくなったことはありませんか

依頼した以上
あーだ、こーだ、の理屈は無しだ。






2015年5月14日木曜日

「曲がれない」 「止まれない」 「まっすぐ走れない」








高校時代 コイツに乗っていた同級生と 会うと

「曲がらんから 面白かった」

こう 云う

コイツのファンは未だ沢山居る 

もう一人の 同級生は 高校時代 コイツに憧れていた…。
そして、
大人になり所有できるようになった…。
今だ大事にしている。

とてもじゃないが、
今時のバイクに慣れてしまった者には
乗れる代物ではない。

私も 自分のバイクと交換し
少しの間 走ってみたが、
一刻も早く 自分のバイクに乗り換えたかった。
そんなことを思い出す。

発進は3~4000回転でクラッチをミートしなければならない
長時間乗るには耐えられない振動
高速道を法廷速度内で トップギア走行するには おそらく無理だと思う。
まさに ピーキーそのもの。

もし、今 これに普段乗ってる人が居れば
良い意味で よぼど 物好きか変人の部類に入ると思う。

希少なバイクであるので、倉庫の奥に眠っている個体が殆どだろう

年代的に私たちより 少し上の世代のバイクだ。







2015年5月9日土曜日

今更…12Rの欠点。





2000年 A1型 ZX-12R

発売され 15年経過しています。
発売当時から
フレーム剛性が強すぎて 曲がらないとか
タイヤの接地感が無いとか
結構 バッシングが多いようです…。

しかし、
実際は そうでも無く

フロント リアの 
プリロードと
リバウンド コンプレッション の調整機構があるので

ノーマルサス(前後共にKYB製)の調整と
走り方に合わせた タイヤのチョイスで なんとかしてきました…。
(純正のタイヤサイズは 200の17 私は直ぐに190に変えました。)
フレーム剛性が強すぎることに関しては
車体剛性が弱過ぎるよりマシであり
足回りは 乗り方次第で調整が出来ます。
ステアリングを切って曲がるのではなく
バイクをバンクさせ セルフステアを多用することが大事です。
バンクの始まりから立ち上がりまで片手でも走れるよう 
ステアリングは握るというより
手を添えているだけという感覚…。
要は 倒して回頭するということです…当たり前のことですけどね


欠点

最大の問題点であり欠点はエンジン特性です…。
スムーズに走れる 山岳路や 直線を 少し走った位では分かりませんが、

渋滞の市街地や 一旦停止からの交差点での右左折や 
特に坂道発進から交差点を曲がる時などは結構気を使います。

クラッチとスロットルワークを雑に行うと エンジンストール(エンスト)し、
ストリート用として クエスチョンは多々あります。

このバイクに乗り換え
それまで 公道で味わったことのない
 エンストからの「立ちゴケ」という 貴重な体験をさせて頂きました。

これの前に
リッターのネイキッドを2台ほど 乗り継いできたのですが 
その2台の子たちが、
2速 で ほぼアイドリング状態から スムーズに登坂していく所を
12Rは 1速かつ クラッチを当ててやらないと カクンとエンストしそうです。
極低回転域では粘りがないのです。 
狭い路地でのUターンは半クラッチが不可欠となります。
おかげで
走ってる間はクラッチレバーに人刺し指と中指を掛けるのが癖になりました。
(オフロードを走っている頃に戻ったみたいです)

クラッチレバーはこの2本の指とたまに薬指を使い操作しています。
いつでも 半クラが出来るよう対応せざるを得ないのです。

例えば ライスクなどの バイロン間の極々低速スラロームなどで
クラッチを完全リリースし
アクセリング(スロットルワーク)だけでクリアしていく
ような分野は最も苦手であり
1速で グッと リアタイヤにトラクションを掛け 小刻みに
パイロン間で荷重を掛けたり抜いたりしながら 走りたくても出来ないし、
 どんな人でも出来ないと思うくらいです。
悔しいので 意地で クラッチレバーを完全リリースし 
ガクンガクンさせながらトライしましたが、
見事にエンストしました…。
(そこそこの速度があれば良いんですけどね)

極低速時の操作性など 「そんなの関係無ぇー」と言わんばかりの
傲慢 我儘さ… 1200ccもあるのに

つまり
極低速時 開けて 閉じて の繊細なアクセリングが出来ない子なのです。
ファイナル(リアスプロケット)の減速比を色々と試したりもしたのですが…
当時のフューエルインジェクションはそんなもんだったのかも知れません。

だからと言って 穏やかな性格でなく その気性は激しく

 抜けの良い排気管を装着すれば 限り無いと思うほど高回転まで吹け抜けます。
その時の加速感は 龍が炎を吹く咆哮の如く凄まじい排気音を奏で
このバイク独特のものです。
遠い昔 デビューしたばかりの 
10R 6R と サーキットで乗り比べをしたことが
ありますが、直線での体感的な加速力は
12Rの方が上だと感じたことを鮮明に覚えてます…。
遠い昔の話です。

但し、
出来の悪い第一世代16bitコンピューターに伴った
フューエルインジェクションは 抜けの良い排気管に対しての
修正に対応出来ておらず、
 スロットルを閉じた時のアフターファイヤーと そこから開けた時のドンツキには
閉口したこともあります…。
排気効率が良くなった分、シリンダーに送り込まれるガスが薄くなり
高い回転域から スロットルを閉じた時に燃焼しきれないガスが
排気管の中で爆発しているのですが あまり気持ちの良いものではありません。

質の悪いドンツキは実に嫌な現象

ドンツキとは スロットルを閉じてから開けた時 
エンジンが反応するまでの
異様に長く感じるタイムラグのことです。
 低回転域のトルク変動によって急激に押し出されること 
より ひどいものです…。

峠において 特に下りのドンツキには閉口する
 コーナー進入前に開けていたスロットを閉じブレーキング
同時にシフトダウン バイクの体制を整える
パン パパン バーンと排気菅から デカい爆発音(アフターファイヤ)
当然スロットルを閉じたことによりエンブレもかかっている。
(コーナーのRを見極め さらにシフトダウン またはそのまま)
ここからが怖い
リアタイヤにトラクションを掛けるため
スロットルをパーシャル状態(速度に合わせる)に保ち旋回体制に入ろうとするが
スロットル開度に応じたエンジンの反応が一切無くなる
あれっ…
エンジンはエンブレ状態
旋回態勢に入り
旋回途中であろうと
深くバンクしている最中であろうと 
そんな タイムラグの後に
唐突にエンジンが反応し
思いがけず ガツーンと リアタイヤが駆動し車体を押し出す
1200ccの排気量の場合 その推進力の衝撃は半端ではなく
思わず 一瞬だけクラッチを握り そのパワーを逃がし難を逃れるのだが、
これはこれで
周知の通り 旋回中にリアタイヤのトラクションが一瞬でも抜けたら
回頭において 自分の思い描いたラインを大幅に外れる
そして
このドンツキのタイムラグが実際より とても長く感じる…。
結果
この現象に慣れたとしても ペースは落とさざる負えない。

対策として アイドリングを200~300回転ほど高くする
(12Rの場合インジェクションサイドに 
アイドリング調整ダイヤルがあります。)
または
乗り方の対策として 高い回転域からの減速時スロットルを全閉にしない

コンピューターとインジェクションの間に取り付ける 
空燃費調整機(パワーコマンダー)
などを検討したりもしましたが、
スロットル開度に対しての燃調をPCで調整する 
そんな高等なことは出来ません。
また、爆音を轟かせ 走るほど 若くもないし…。

現在 トリックスター製フルエキを装着しています。
合わせてバッフルを貰った物も含め3種類ほど持っています。
一番、心地よい排気音がするものを選択しています…。
良い排気音です。
(低くもなく 高くもなく うっとりするような排気音です。)

丁度良い排圧と排気率なのか
 ドンツキも アフターファイヤーの症状も
殆ど無くなりました。

何年も前に
パワーよりも 乗り易さを選択した次第です…。
いくらパワーを絞り出しても スロットルの反応が
乗り手の意思とは別に作動するのであれば恐怖以外感じません…


次に選択する後継車は まだ 見えて来ませんが、

もう、パワーや速度に こだわりを持つことは無いでしょう。











2015年5月2日土曜日

ロートルと老機



また、鍛えねば まだまだ。…林道にて


「今度こそ 10年は乗るぞ…」
これが、
新たにバイクを購入する時の 口癖だった。

今回は 乗り続けた…。 12年だ。



通勤用でもない 

もちろん 旅人でもない

普通のサンデーライダーだ。

他人事だと思っていた10万キロ …
見える所まで来た。

2010年まで 7年間で たった3万キロしか走っていなかったのに…

何故だろうか

「もう、バイクを降りよう」 かと思っていた頃の2011年
 不思議な縁で朝駆けを始めた…。

そんな縁で知り合った人々は

お茶会程度ということで 朝9時頃解散で 軽く山中を200㎞程度

お昼ご飯前解散で 山中400km程度

お昼ご飯でのんびりして 午後2時ごろ解散で500km程度

年に一回は 「ちょっとだけハードになります」と言いながら 
下道のみで 休憩と食事時間を入れ 24時間内 余裕で走りきる1000km

(1000kmは一回だけ夏場に参加させて頂きました。この時はほんの一部 
高速道を使いました。
九州一周幹線だけで1000kmはなかなか満たないので 山中経由でした。
 突然 襲ってくる睡魔 ゲリラ豪雨 暑さ という思い出があります。
スタートして20時間位でしょうか 1000km いくかいかないかの微妙な距離でした。)

西日本であれば 知らない道は無いという位
抜け道 裏道 の連続…

皆 一生懸命仕事をし 限られた小遣いで バイクのために費やします。
飲酒は控え ミーティングでの食事は安価で済むジョイフルというファミレス…。

家族への御機嫌を伺いながら バイクに乗せてもらってる意識が強いので
バイクの買い替えなど そう簡単に出来ない
1台で16年 10数万キロ超で ようやく 奥さんから「買い替え許可」…
そんな人も居る。…

幸か不幸か 
そんな バイクで走ることが大好きな人たちと知り合ってしまった。
必要以上にベタベタとせず 言葉も交わさず 共通の価値観だけの
フランクな付き合い方が 性に合ったのかも知れない。 

距離計が伸びた理由は そんなところだ…。

極寒であろうと 怪しい天候であろうと
ほぼ 休みの日は走り回る…。
「公道はこんなにして走るんだよ…」と言わんばかりに
走ることで 無言の教授を受けたような気分だ…。

次期機種はまだ見えてこない
でも
やはり バイクは楽しい…。

速く走ることは重要でなく 上手に走る … 皆の合言葉だ。