人類が考案した 公道で走れる 最も危険な乗り物
それは おそらくバイクでしょう
イヤ 間違いなく公道走行の認可を受けた乗り物の中で
もっとも 危険な工業製品のはずです。
それは50cc~大型バイク全般に言えることです。
死に至るケースや怪我は隣り合せです。
バイク愛好者なら、身近に 怪我を負ったり
もしくは 最悪のケースに遭遇した知り合いが居る
確立も とても高い…はずです。
安全に走るという言葉を良く聞くのですが、
好きで事故を起こす人は絶対に居ない。
それでも事故は起きます…
確かに安全第一は必要ですが、
安全とバイクは なんだか矛盾しています…。
バイクを楽しむということは 目的地を目的とするのではなく
目的地までの行程が目的であり、
ほとんどのライダーたちは、やはり走ることが主体でしょう…。
直接風を受け すべての風景や匂いを
五感で感じることがバイクの楽しさである
と同時に
危険と表裏一体だということ…
「そんなぁー こたぁー 分かってる」…
なんて言われそうですが
例えば
二輪ライダーに落ち度が無く
対向してくる四輪車がセンターラインを超え衝突したとします…。
四輪ドライバーは無傷
二輪ライダーは
二度とバイクに乗れないような怪我を負ったとしても
賠償や補償などという話の前に
明らかに 二輪ライダーのダメージの方が大きい訳で…
こういう事態を受け入れる自覚と覚悟を持つことは
バイクで走る上の必修条件となります。
それが 嫌であるならば
バイクなどで走る必要はどこにも無いはずです…。
もし
極力安全と快適性を求めるのであれば、
雨にも濡れず、風にも吹かれず、暑い思いも 寒い思いもしない
4輪車を利用すれば良いし、
目的地だけを目指すのであれば、
飲酒や睡眠も出来る
バスや列車や飛行機を利用すれば良いだけのことです…。
高校時代から 長いことバイクと付き合ってきました。
今ほどバイクに対する市民権が無い時代もあり
様々な批判を周辺から受けていた時期もありました。
親兄弟に心配を掛け 怒られ
また、その後も家族がどれほど
心配しているのか考え、
自らを客観視した時、何度バイクを降りようと
思ったことでしょうか…。
バイクは危険なリスクを伴う乗り物です…
それでも
バイクで何故走るのか…
そんな問い掛けに
月並みな言葉を並べる気はありません…
むしろ
バイクの危険性を 冷静に考えることを避け
都合の良い言葉を並べ、バイクの楽しさだけを語ることは
アンフェアーな気がします。
が、
今一度 バイクの危険性を冷静に客観視する勇気を
持つべきだと思うし…
本気でバイクが好きであれば、そうすることが必要だと思います
その上で 楽しくバイクと付き合うことが大切なはずです。
私自身も
あと何年乗れるのか 自分の運動能力の衰えを踏まえ
バイクの危険性を考えれば考えるほど
今の12Rと さよならする時期も
そう遠くではないような気がします。
ホントに考えるだけで寂しくなるものです。
ならば
走れるうちに走っておこう
そんな 気持ちも強くなるばかりです…。
ここ一ヶ月ほど
山間部にある苦手なタイトなコースを選択し
ゆっくり走ることの重要性 スムーズかつ綺麗に走ることの難しさ
そして、いつの間にか忘れていた初心 そんなことを思い出し
早朝、時間があれば 出向き じっくりと考えながら
「速度より 綺麗に走る」 を心掛け
何よりも楽しむこと主に
、少しばかし そんなことを続けてみました…
たまに 一緒に付き合ってくれる人も居ましたし、
実際に楽しいひとときでもありました
不思議なことに
省エネで「ゆっくり走ること」を意識していたにも関わらず
新しいタイヤもエッジまで いつの間にか使っていましたし
今まで避けていた山間部の苦手な道程だったのですが、
今では楽しく走れます…。
12Rの後継車を検討したりもするのですが、なぜか
バイクから乗せてもらってる 走ってもらってる感の
要素が強過ぎる 一方通行のバイクは
今のところ何の魅力も感じませんし
過去にも 遠慮なく乗り換えてきました。
バイクの乗り換えも ある意味、一つの出会いです
私にとってのバイクで走る至極の喜びは 遅い 速い 関係無く
自分の愛機が 自分の意思と通じ合えたことを感じた時です…。
kawasaki 500SS mach Ⅲ(通称 ジャジャ馬 マッハ)
私の高校時代からのバイク友達が所有しています。
当時 私たちより世代が上の諸先輩方が夢中になった二輪です…
今でも、これの愛好者は沢山居るようです
曲がらない 止まらない まっすぐ走らない
3拍子揃ったバイクですが
当時としては 加速だけは凄まじいという理由で諸先輩たちは
このバイクでの走り甲斐を感じていたのでしょうか…
X4時代、互いのバイクを交換して、
これに乗せてもらったことがあるのですが、
4000rpm/h位でクラッチをミートしないと発進しませんし、
エンジンの吹け上がりと 共に発生する振動で
各パーツが
バラバラになってしまうんじゃないかと思うほどのものでした…。
これが好きな人は好きなんでしょうけどね
ちなみに
当時、これのオーナーであるバイク友達は
この ジャジャ馬を見事な程
乗りこなしていました…。
綺麗なラインディングフォームと
綺麗な走り
じゃじゃ馬マッハが 乗り手の友人と一体となり
弧を描きながら ホントに楽しそうにコーナーの向こう側に
吸い込まれていく姿を 今でも鮮明に思い出します…