2014年5月24日土曜日

バイクと若年層と免許取得 の歴史




4輪ですら若年層は購入しなくなってることをよく聞きます。
高速道路のSAなどで休憩していても
独身らしき若者は少なく家族連ればかりです。
バイクに至っては ヘルメットを脱げば
中高年の人々がほとんどような気もします…
ま、私もその中の一人ですが…。

その昔 大型自動二輪取得は 
直接試験場で学科と実技試験を受ける
それが普通でした。
私が取得したころ
原付(学科のみ)50cc未満→小型125cc未満→大型 すべての排気量
ほとんどの人たちは原付を取得し 
次は大型取得を目指すというパターンが多く
その間
合格するまで 試験場に足を運ぶのですが、
取得出来るという保障はありませんでした。
但し、頑張れば
大型二輪の免許取得費用など
高校生でも 
ちょっと小遣いを貯めれば可能でしたし、
すでに社会の土俵に上がっている同世代も今より居ました。
バイクは買えなくても 取りあえず
すべてのバイクが乗れる大型自動二輪を取得しようという
受験者も多かったはずです。
実技試験の難易度は
私たちの地域で50人位受けにきて
合格者は 多い日でも2~4人ぐらいだったでしょうか
当然合格者無しの日もあります。
普段乗る機会のない大型バイクに乗るわけですから
試験場を練習の場にし、試験コース内の
坂道発進 ブレーキ、一本橋 すべてのポイントを走りきりたい
そんな 受験者たちばかりです。
それでも 順番を待ちに待ち
試験開始からバイクに跨った時点で 「はい、降りてこい」
発進し、走り出した時点で 「はい、戻って来い」 は多かったです。
試験官(採点者)は 実技試験が始まる前
受験者全員をいちべつし
「朝からご苦労様、本日は全員落とすからな」 でしたね

その翌年ぐらいに
 事故があまりにも多いという理由で 
大型自動二輪免許取得の超難関時代がやってきます。
中型(400cc)限定というセクションを 突破(限定解除)しないと
大型自動二輪免許は取得できなくなります。
そして、今のように公認の教習所による実技試験でなく
 即試験場での一発試験のみの道しかなく
その合格率は悲惨なもので
合格するまで10回 15回ぐらいはざらであり
50人試験を受け 本日の合格者0
そんな状況も多かったのではないでしょうか…
取得出来ない者は一生取得出来ないとまで言われていました。
この時期 限定免許で妥協した人たちも少なくなかったはずです。
とんでもなく高嶺の花にもかかわらず
この難関にチャレンジする若者たちが
後を絶たなかったのは バイクブームという
時代背景があったのかも知れませんが…。
それだけでは無いような気がします。
この超難関を突破し 大型自動二輪免許証を手に入れることは
バイク乗りにとって大きなステータスだったことも 理由のひとつだったはずです。
今のように お金を幾ら積んでも手に入らない訳ですから…。


つまり、その昔 バイクという乗り物は
排気量の大少はあっても 実用車(配達など仕事用)以外
二つのタイヤにエンジンが搭載された
未成熟なハナタレ小僧たちのオモチャだったわけで、
少年たちの憧れであり、一度はバイクに乗りたい
そんな思いが強かった時代でもあり
二輪免許は
小僧でも 頑張れば取得できる 国家資格でもあったわけです。
私も その当時のハナタレ小僧のひとりだったんですけどね…。

同時に

2年も経てば 大半の小僧たちは
バイクから4輪へと興味が移行し、
バイクは卒業という大人の階段を上っていく訳です。
仮にバイクに乗り続けていたとしても
結婚し子供が生まれ 日常の自由な時間が
家族や仕事へと比重が移り 
バイクは車庫の隅っこでオブジェと化し、
手放していきます。

今、
バイクを購入したり走ったりしている中高年ライダーは
過去に そんなハナタレ坊主から大人の階段を経験した
リターンライダーたちも多いはずです。




とうとう、大型自二免許取得制度に関して
海外からクレームが入ります…。
大型バイクが主戦力のドイツ様やアメリカ様が
「オレッちの二輪が日本で売れんのは
超難しい免許制度のせいやー」
こんなとこでしょうか
事実 この頃 日本メーカーは中型バイクに
開発をシフトし400cc未満車種の豊富さと
その高性能さは目を見張るものがありました。
高価なパーツを使用し 手は抜いていなかったように
思います。250クラスDOHC4マルチエンジンなど 日本以外
どこの国が作れるでしょうか

そして 
1996年 ついに
海外の圧力により規制緩和が実施されます。
大型自動二輪免許取得が簡単になっていくのです
公認された教習所による学科と実技教習を受ければ
ほぼ免許取得できるという訳です。
但し、凄くお金が掛かります。
言い変えれば お金さえあれば ほぼ誰でも いつでも取得出来る…

超難関時代に取得した人にとっては面白くなかったかも知れませんね
大型自動二輪免許の価値は むしろ 安くなったと言っても良いでしょう。
 
そして 
16→18歳からという年齢制限となれば 
やはり4輪免許取得が優先されるのは否めませんね
また
国内仕様のバイクは様々な規制に縛られ
本来の性能は抑えられています。
スペックを重要視しないユーザーですら
購入意欲を削ぐ材料となります。
そして
ヘルメット グローブ ウェアー ブーツ等
バイクに乗るための装備を揃えるだけでも
 若い人たちにとって一苦労です。
夏は暑く 冬は寒い 雨の日は濡れる
バイクが高性能になればなるほど維持に労し
事故のリスクも大きくなっていきます。
少年期バイクに触れる機会の少なかった若者にとって
バイクに対し何も魅力無く感じるのは仕方の無いことではないでしょうか…。

無駄を省き効率良くやらないと
生きていけないような社会だけに

若者たちにとって
人生も効率良く謳歌したいと思うのは当たり前であり 
仮にバイクに興味があったところで
そんな非効率なものに お金は掛けたくないという
のが本音ではないでしょうか…

でも、
今、バイクを所有し走ってる若者たちも居ます 
それが少数派であっても
世代の違いはあっても

そんな若者へ
「バイクに乗る理由は?」…なーんて聞くのは 

愚問であるということはだけは…
いつの時代も変わらないはずです。











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