2016年1月15日金曜日

ナナハン



「お、ナナハン だ。」

まだまだ、原付免許取り立てで
HONDAの CB750 four
SUZUKIの GT750 
KAWASAKIの 750ss やら RS750(ZⅡ)
を 羨望の眼差しで眺めていたハナタレ小僧の頃 。

当時、
国内では規制により 販売できる最大排気量のバイクでした。



1969年 先陣を切ったのが HONDA DREAM CB750fourです。
空冷4気筒SOHCというエンジンを市販車としてデビューさせた訳ですから
世界は度肝を抜かれたことだろうと思います。
俗称K0ですね。

まさに 日本生まれの元祖 いや 4気筒エンジン市販二輪の元祖が
日本製ナナハンであり
日本が世界に向け開拓しながら、4気筒というカテゴリーを定着させた
日本製バイクのステータスと言っても良いかもしれません。

当時
横置き並列4気筒で輝かしい戦績のある イタリアレース界の名門 
MV AGUSUTA 750sなど 海外勢の出現もありましたが、


カッコ良い?? いくらレース仕様エンジンと言っても
 当時 質感からすると 今より高価格感があったことでしょう。
ハイパワー DOHC ハイプライス シャフトドライブ車ですね。
レース用キャブなので アイドリングなどしないように感じます。



綺麗にレストアされてますね… Good sound 

世界マーケットは正直でした。
公道専用に生産されたHONDAには敵わず
その後
HONDAはCB500 four 
さらに 
CB350 four まで 普通の人でも手が届くという 
コンセプトで生産を始めます…。


それからすぐ
KAWASAKIが海外輸出仕様として DOHC4気筒 Z900をデビューさせ
その1年後に 国内仕様RS750(ZⅡ)の市販体制に入ります
その後 SUZUKI YAMAHA と 
それぞれ個性的な4スト並列 3気筒や 4気筒バイクを次々とデビューさせます。
SUZUKI は GT750(水冷2スト3気筒) その後 GS750
YMAHAは TX750(バーチカルの2気筒) その後 GX750(シャフト駆動3気筒)

もう、この頃から 日本製バイクは世界を凌駕し始めます


世界のバイクメーカーは それぞれの伝統があります。

フラット ツインは BMW
縦置きVツインは モトグッチ
Vツインは ハーレー
90度Vツインは ドゥカティー
バーチカルツインは トライアンフやノートン
並列4気筒 レース界での名門 MVアグスタ


日本製バイクは 海外製バイクの模倣から始まっていますが、
それを さらに磨きをかけ
より 高いクォリティーを目指していたのでしょう。

ま、今では
諸外国車も日本車に似たようなところもあるし 痛み分けですかね

戦争中に飛行機を作っていた訳でも無く
戦前から
楽器製造企業という母体があった訳でも無く
織物機を製造する会社が母体という訳でも無く

戦後の荒廃した中 二輪製造のため設立された
小さな会社が 
20年も経たず世界に挑み
1964年 すでに HONDAは250ccでDOHC並列6気筒エンジンを
開発しています。
つくづく恐ろしいメーカーだと 改めて思います。

無論、ずっと以前に多気筒エンジンを積んだ二輪は海外にもありました。



あまり、普及されるにおよばなかったようです。

日本製のバイクも 陸王などの
大型車は 海外バイクのライセンス車が多かったようですね。



このようなことを 考えると
今現在 一般的になった
公道専用インラインフォーエンジンを搭載したネイキッドが
 ジャパニーズオリジナルを位置づけることとなり
その元祖が ナナハン と 呼ばれていた2輪だったのだと
改めて思います。

年明け早々
CB750four 最終型RC42 と ご一緒させていただく機会があり
今まで気に止めていなかった車種を 改めて見ると
インラインフォーのエンジンフィン エンジンから延びるメッキ仕様の美しいエキパイ
や大きなテールランプにウィンカー 等 郷愁を感じます。

1970年代 は Kシリーズ
1980年代は 少し経緯はありますが F から 
CBXシリーズ(CBX650や400や750)
1990年代は 最終型 RC42

CB750 空冷4気筒 モデル 
排ガス規制などクリアは厳しく
2008年で生産終了となり
CB750fourは ここで 幕引きとなります。

もちろん、HONDAは 4ストV型四気筒750cc RC30など
この間 超高性能車を限定販売などで 世に送り出しています。

ナナハンという言葉は バイクに乗らない人たちも知ってるほど
ブームを巻き起こしました。

新年早々「良いバイク」「ジャパニーズオリジナル」という表現が似合う
ナナハンという称号に相応しい RC42 と  ご一緒出来て
大変 良い時間が過ごせたことを 感謝します。

(上の画像は この時 少し乗せてもらったものです。
タイトな山岳路 特にヘアピンが続くようなフィールドにおいて
このマイルドな吹け上がりは とても高いポテンシャルを発揮し
旋回中も遠慮無くスロットルを開けることが出来、
程良い リアタイヤのトラクションはバンク角を稼ぎ
スムーズ かつ 気持ち良くコーナーを抜け 次々と迫る
コーナーへ楽に対応できます…良いバイクですね。)

教習車両として使われているそうですね。
知りませんでした。


私がハナタレ坊主(高校生)だった頃の 大型自動二輪試験車は 
SUZUKI GT380(ジャパンオリジナル2スト空冷3気筒)でした。
ヘルメット持参に学生服着て試験受けに行ってました。

昭和の良き時代です。

年月が経つのは 早いものです。

歳食った自分自身を改めて自覚しないといけませんね。



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