2019年2月22日金曜日

サブリース  という お話…。

バイクとは関係の無いお話です…

不動産収益事業における サブリースのお話です。

借り入れを併用しながら相続税対策や不動産有効活用の視点でアパートメント建築提案営業は昔から多く有ります。その後 大手建築会社 大手ハウスメーカー は子会社である管理会社に 一括借り上げをさせることにより家賃保証をうたい オーナー(施主)に対し空室リスクの不安を緩和させるサブリースというシステムが登場しました。建築受注システムは特命受注となり 元受業者の競合相手は居なくなり。また引き渡し後の現状回復補修等の営繕業者も指定されます。言い方は悪いのですが オーナーはオンブに抱っこされた状態になります…。

サブリース契約… これは早い話 転貸です…借り入れ一棟一括借り上げによる家賃保証をうたい文句に 居住者から徴収した賃料の一部を撥ね 土地建物所有者へ残額を渡す。ここまでは資本主義の世の中ですから 商いとして問題は無いと思われます。管理等も含まれているので建築主側にとっては安心感がある……のですが … このサブという言葉の意味を理解することが大事だと思います…。

賃料(家賃)減額交渉… 借家人保護の目的で判例もあり 一棟家賃保証付き賃貸契約でも減額交渉はあるということです(付近の相場や社会情勢 建物の老朽) 今の段階では法的に問題は有りません…。つまりサブリース事業者である管理会社が賃借人となり 家主が賃貸人となるという考え方です…。保護されている側が賃借人であるサブリース事業者ということになります。ホントはおかしいんですけどね…。

定期借家契約と普通借家契約

定期借家契約… オーダーリースと言われる案件で 例えば 空地にレストランを建造したり、フィットネス施設や 医療施設施設を一棟貸しする場合 賃借人退去後の汎用性が低いという理由もあり 定められた一定期間は賃料の不増減額という当事者同士の特約があります。…この契約方式は賃貸借人双方にとっても一定期間は賃料の不増減額という点もあり利害が一致するケースも多いと思われます…。

普通借家契約……多くのサブリース事業の場合 この普通借家契約の形態を使用しています。この場合、借地借家法という借家人保護の立場で…借地借家法32条一項には家賃増減規定が記されています…。借地借家法は賃借人(借家人)の保護という立場を強く記された規定で賃料(家賃)増減を 契約の条件に関わらず請求することが出来るという内容です…。サブリース事業者 が賃借人(借家人)ですので 賃貸人(オーナー)が賃料減額の請求をされた場合、賃借人であるサブリース会社の解約を避けるため飲まざる負えないのが実情です…。 または一方的に 賃貸人であるオーナーからの解約意向は認められず、高額な違約金が発生するケースもあります…。

不動産投資… 投資全般 自己責任が基本です…。特に不動産の場合 失敗すれば額面が多大なのでリセットが困難というリスクが生じます。特に収益事業に関しては綿密な市場の把握と 収支 税務 社会情勢に 関して慎重な精査を要します。また財力があれば遠い将来を見越し減益に対しても余力で対処は出来るということに間違いは無いのですが、日本バブル経済期において財力にものをいわせた不動産投資家は必ずしも生き残ったとは言えないような気がします…。むしろ質素な生活をしながら目立たずコツコツと積み上げ バブルの嵐が通り過ぎる時期を我慢強く待ち 嵐が収束した段階で世間とは逆の行動パターンで挑む投資家たちも沢山居るということで 何事も同じかも知れませんが乱世ほど熟練者の腕の見せ所なのかも知れません…。

成果主義の世の中…資本主義である以上、成果主義が悪いという訳ではないのですが、投資世界における成果主義連鎖の行きつく所は ババ抜きに例えれば分かりやすいかも知れません… 建築会社 施工業者 ハウスメーカーの子会社であるサブリース管理会社>そこで働く成果主義の社員>下請け施工業者>孫請け>投資する施主(オーナー)の中 誰もババは引きたくないのは当然でも 誰か泣かなければいけないのが究極の成果主義社会なのかも知れません…。

優秀な金融機関(銀行)とは…
事業者の協力者であるにも関わらず 審査が厳しく苛立ちを感じるほど意地悪な質問を繰り返し 様々なシュミレーションをチェックする金融機関ならば これこそが優秀な金融機関なのかも知れません…。逆に貸出残高を増やすために審査が緩い金融機関は要注意とも言えると思います…また、最初からリスク完全逃避安全地帯論法を唱え精査すらしない金融機関は論外であり無能の証なのかも知れません…。借り入れ側の未来も含め精査することが金融機関の役目と言っても良いかも知れません。なぜなら多くの金融機関はバブル期に踊った苦い過去があります…焦げ付きという巨額な不良債権の山で辛酸を舐め 様々な借り入れ事業者の悲劇を 過去から 今に至り見てきているので 同じ轍を踏まないために過度の慎重さは至極当然なはずで…厳しいチェックがあるほど健全な金融機関なのかも知れません…。ただーし 金融機関はバブル崩壊後 税金という公的資金の投入を受けるなど 政府の手厚い保護を受けています…大儀は預金者の保護らしいのですが、もしそうならば政府が直接預金者を保護し 無能な金融機関はつぶれて良いのでは…なーんて考えてしまいます

リコースローン と ノンリコースローン
リコースローン… 債務は個人に有り案件の焦げ付きなど 担保物件で補えない場合不足額は個人が負担するということです…。物件を売却しても残債があれば借金だけば残ります。
ノンリコースローン…債務は物件に有り 担保物件で補えない場合 不足額は貸出金融機関が補う 当然ですが金融機関はリスクが増えるため 審査も厳しく 借りる側は自己資金額も増えるケースもありますが、物件を差し出せば借りた側の借金はチャラになるというシステムです…。アメリカのサブプライムローンに始まった リーマンショックで破綻した金融機関や金融商品は記憶に新しいと思います…。

サブリース事業者は 
様々と革新的なシステムや価値を生み出そうと居住者の立場になり新たな設備を取り入れ 知識に乏しいオーナー(家主)側に対しては運営代行などに 煩わしい手間を引き受け 税務申告などもシンプルになりメリットもあるのですが、その分 投資が自己責任である以上デメリットもあるということです。

社会情勢という問題…
周知の通り 我が国日本は人口の減少という問題を抱えています…。マクロで考えれば人口減少という状態です。それでも 箱物だけがタケノコのように建設されている地域もあります…。勿論 箱物が増えれば地域の人口は増え一つの商圏が出来ることもあるのですが、1世代で終了という結末になる可能性もあります…人口というパイは限られているのです。戦後の高度成長期時代のように人口増加という背景があれば 物価の上昇も見込まれ 様々な意味で将来を見通せるはずだったのですが、今後、日本も外国人街が形成される地域も増えてくることだろうと想像します…。何かと難しい世の中になるのは間違い無いと思いますが、未来の社会情勢など 誰も分からないでしょうね…。


まぁー
こんなこと 考えてもキリが無いのですが、不動産投資の浮き沈みは

日本のバブル到来から 総量規制による国難レベルの崩壊 
失われた10年 
地価の底値 
そこに目を付けた外資系ファンドによる不動産投資
不動産価格の上昇による外資の撤退…(売り逃げ)
そして
少額資本でレバレッジを効かせた個人の不動産投資時代

不動産投資の歴史を遡れば
今に始まったことではない問題が 形を変え世間を騒がせているようです。





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