2017年5月9日火曜日

ハーレー ブレイクアウトに試乗した。




連休最後の日


プッシュターンリベットを買いに
ご近所のライコランドへモンキーでお出かけをしました、

たまたま ハーレーダビッドソンの試乗会が
開催されていました。
狙って行った訳ではありません

ハーレーダビッドソンに関しては知識が乏しく
いまだ 沢山ある車種の見分けとモデル名が一致しない現状です。

いままで 乗ったことがある車種は
ダイナ系 スポスタ系のみです。

4台ほど試乗車が並べられていて
その中で 一際目を引くモデルがありました。

そのスタイルはとっても低くかつ長く身構えた漆黒のボディーに
大八車みたいなキャストホィールが装備され
運動場にある鉄棒を 若干内側に絞りそのまま装着したような
凄く幅の広い一文字に近いハンドルバー
極め付けは 
ドラッグレーサーかというような 幅広リアタイヤ…。
思わず 「これは何というモデルですか?」
ハーレー無知丸出しでお店の人に尋ねました。
その名は
「Harley Breakout」ハーレーブレイクアウト

早速試乗希望申しました。

キーレス イグニッションスイッチでエンジンが掛かり
さて
表通りに向かい発進と思いきや
ステップが無い…

足元周辺から前方に目をやれば
あんなところにステップが
その上部に チェンジペダルらしきものが…
リアブレーキも
ステップ上部に トラックみたいなブレーキペダルが…ある

なるほど これがフォワードなんちゃらかぁー

シートが低い上 ハンドルバーは広く前方にあるので
そのステップに足を乗せると まるでストレッチ運動しているような
ポジションです。
うー関節が程よく伸びて気持ち良し…。

直角に曲がらないといけない公道に恐る恐る出て
なんとか進行方向にバイクを向け
ギアを2速(足がつりそう)
そして 3速
前方が開けていたので スロットルを開く
そして 4速
回転の上がり方は決して早くないのですが
車速はぐんぐん伸びていきます…心地の良い加速です。

前方に4輪車
少しブレーキングを…
リアブレーキは 足の裏が前方を向いてる状況なので
加減が分からずこわくて操作できません
頼みは綱は フロントブレーキのみです…
300kgオーバーの鉄の塊 おまけにフロントシングルディスク
そして ハーレーのブレーキが効かないというイメージ
早めにレバーを恐る恐る引くと…
なんと しっかり効くではありませんか…
信号停止もちゃんと 狙った通り効くのです…

さて 帰路は 交差点を国道幹線へと旋回
フロントフォークのキャスターは寝てるし
リアタイヤは240の幅広です 
おまけに慣れてない ハーレーど素人の無知ライダー
恐る恐る ほんのちょっとだけバンクさせ
ステアリングを切って幹線へ出ると
今度は 渋滞…
すり抜けなど出来ないし とにかくストップ&ゴーの
繰り返しでした…
巨大なエンジンは空冷なので まさにストープのように
熱気が上がってきます。
エンジン切りたくても キーレスなので
どれがスイッチか分からず
熱で ギアがニュートラルに入らず
ストップ時もクラッチレバーを握りっぱなしでした。

なんとか 試乗会場まで戻ってきたので
次は スポスタ系の
ロードスター1200に乗り換え試乗
フロントは倒立サスが標準装備
ダブルディスク
ステップもやや前方ですが普通の位置にちゃんとあります。
徒手体操状態からの乗り換えですので
それはそれは乗り易く
これなら 近場のお山へ出かけても良いなぁーと
思う次第でございました。

さて ここで ブレークアウトORロードスターの
どちらかを購入となれば
どっちを選択するだろうかと 結構考えました
勿論 ブレークアウトの方がお値段もお高いし
慣れるまでは乗り難いし 重いのですが…

結論
迷いますね

乗り易さや軽さに走行性能を求めるのなら
何もハーレーじゃなくても良いでしょうね
そりゃー ハーレーなんかより
高性能で走りやすく 優等生は山ほど居ます。
でも
杓子定規の優等生よりも 少々型破りで癖者の方が
付き合うには楽しいのではないだろうかと
密かに思っています…


ちょっとハーレーというバイクの車種と種類を
お勉強したくなってきました。

ハーレーには大きく分けて

ツーリングモデル 
ソフテイルモデル
ダイナ
スポーツスター
Vロッド
ストリート

上記5つのコンテンツに分かれています

ツーリングモデルは
その名のとおりツーリングを快適にこなすフラッグシップモデル
排気量が一番大きく 今現在で1745cc
標準でサイドパニアケースが装備され
グライド キング リミテッド  を 基本に
装備のリアシート豪華版 センターパニア フロントカウル
の違いによって ウルトラ スペシャル ストリート ロードと
名打たれているような感じです
 
ソフテイルモデルは
排気量は1689cc
スィングアームの形状が三角で 
リジット(ハードテイル)風に見せるため
ショックアブソーバーが隠れています。
フレーム回りを美しく見せるため
ハレー本来のラバーゴムを介してエンジンの振動を抑えることをせず
エンジンにバランサーが仕込んであるのも特徴です。
どちらかというと見た目を重要視したモデルなのです。

ソフテイル ファットボーイ ブレイクアウトを基本に
クラシック ロー スリム デラックスと
名打たれています。

ダイナモデルは
排気量1689cc
一番人気みたいですね
どちらかというと 見た目より走りを重視したモデルです

ストリートボブ ローライダー ファットボブ ワイドグライド

さて、またここで謎の FX とか FL やらが
これら車種の頭に銘打ってあるのですが
X と L とはなんぞや

FXというのはフロントホィールの大径化によるカスタム色の
濃いモデルと思って良いでしょう
アメリカ映画に出てくるチョッパーなんてのは
代表的なカスタムですよね

FLというのはヴィンテージルックスのクラシック色の濃いモデルと
と思って良いでしょう
16インチの太いタイヤや深いフェンダーなどがそうですね

スポーツスターモデル
883に1200
このモデルのルーツが ダートトラックのレーサーというのは
周知だと思います。
ビッグツインと異なるのは
エンジンとミッションが一体型であり
一つのカムや二つのカムが全バルブに対応しているのではなく
プッシュロッド形式でありながら
カムが四つあり 一つのバルブに一つのカムが
それぞれ対応しています。
つまり
吸気と排気のカムを組み替えたりすることでバルブタイミングの
自由度を広げ 高回転型にも出来るということです。
カスタムを施せばそれなりの戦闘能力を発揮できる
潜在能力があるということかも知れません。

Vロッド
ハーレーの水冷版ですね
そういえば 昔 ハーレーはVR1000というレーシングマシンを
開発したことがありましたが、これのストリート版だと
思えば良いのかも知れませんね…


試乗してからの感想
何故 この無骨な乗り物が世界中で売れているのか…
この乗り物が轟かす爆音に 今まで どのようなバイカーたちが
心酔されてきたのか とても興味が湧いてきました。
考えてみると
このハーレーダビッドソンは創立以来 世界恐慌 二つの世界大戦
朝鮮戦争 ベトナム戦争 高性能日本製バイクの進出 ITバブル崩壊
世界同時不況など激動の中生き抜いてきています
日本製の高性能一点主義バイクとの比較では測られない
何かがあるのは間違い無いはずです…


試乗から 帰宅への足は 34年前のモンキーというバイクです
 これこれで ハーレーとは対照的ですが
愉快なバイクで とても満足しています。



2017年5月6日土曜日

MVアグスタ ブルターレ800に試乗した…

たまたまとはこういうことなのか…
最近 このブルターレに少し興味が湧き
一度 乗ってみたいと願っていたのですが、
願いが叶うとは…



12Rのリアブレーキパットを買いに
近所のバイクパーツ屋さん(ライコランド)へ

お店の前に設置されたテント脇に
妙なスタイルのバイクが無造作に置いてありました。


ブルターレ800
 MVアグスタF3(SS系)
インディアン スカウト

の試乗会が開催されていました。
決して狙って行った訳でもなく
たまたま 偶然に…あったのです。

沢山のライダーは居ましたが
試乗希望者は私と あと一人だけでした。

時は夕方近く 試乗会閉店間際のようで
乗れて一台ぐらいの時間しか無く
ライコランドの玄関を素通りし 
ブルターレ800の試乗をさせてもらいました。

試乗前に 簡単な説明を受けます

「ユーロ4適合車です」…はい
「腰高なので気を付けてください」…はい
「クイックシフター標準装備です」…はい
「リアブレーキが全く効きません 試乗会中不調になりました」
…はい…えぇ~
ははは、少し笑ってしまったのですが
分かりました と お答えしました。

作りが デザイン重視伊太車だけにユニークです
リアブレーキペダルの前方へクランクケースに張り付くように
ブレーキフリュードリザーブタンクとブレーキシリンダーがあり
後から 間に合わせで取り付けた感じです。
熱は大丈夫なのかなぁー なんて思いながら
どうせ リアブレーキは壊れているし
時間も無いので

早速 跨り スイッチ類と
フロントブレーキの効き具合を確認し
先導のインディアンと 途中F3 を 挟んで
ライコランドの前方道路に出てスタート
シート高は810mmということなのですが
少し足回りが固めのせいか もっと高いように感じました
ポジション的に ハンドルは幅広ですが
シート高との関係で 前傾になり ステップは若干後方気味…
デザインを重視したのでしょうか シート薄という犠牲を払ってでも
シート下に拳が入る位の隙間が設けてあります。
エンジンはSモードに設定(これは後で知りました)
吹け上がりはとても良く 低回転域からかなりパワフルです。
1速 2速 で スロットルを開けると
慣れてないせいか ダァーと体が置いて行かれるぐらいの
トルクフルな加速をします。
この妙なポジションの意味がなんとなく分かってきました。

日本仕様にしていない オルガンバイプマフラーの排気音は
大変 けたたましく とてもレーシーです
前方を走るF3(これは三本の排気管の一本に雨樋のような消音器
が付いてます)は日本仕様マフラーだけに
なおさら ブルターレは騒々しく感じました。
しかし

サスペーションはマルゾッキ
ブレーキキャリパーはブレンボ
エンジンは 3気筒12バルブDOHC
パワーモード4段階(スポーツ ノーマル レイン カスタム)
トラコン8段階調節
価格は乗り出しで150万円台ぐらいかな
ブランド性から考えると決して高くはありません。
 
美しく楽しいバイクだと思われますが
旅などには向かない レーシーな性分のようです…

とても綺麗な造形を誇る MVアグスタですが
細部を見れば 無防備な配線処理なども目立ちます…
試乗を終え

いつでも 試乗に来てくださいと…言われたので
この販売店まで機会があれば行ってみても悪くないと思いました…

インディアンのスカウトも
アグスタとは対照的ですが
 派出さは無く控えめな品格のあるクルーザーだったので
これも 少し興味があります。
(スカウトは なんとなく かっての日本メーカー作ったような
クォリティーの高さを感じました。Y社っぽい感じですかね
水冷V2エンジンのラジエター回りはアルミダイキャストで囲まれ
主張に薄く迫力の無い造形は 逆に好感が持てます。)

最近の日本車は価格も上がり
最終エディションなどと宣伝し過去の栄光にすがりついてる感が
否めません
確かに 一世を風靡した車種であったとしても
一昔前なら 在庫を掃くために安売り状況のはずです…
古い車種の一部は狂気的な価格設定となっている昨今
投資目的のユーザーもきっと居ることだろうと思われます。

小工場生産のブルターレでさえ 本国仕様のスタイルを崩さず
ユーロ規格適合車をデビューさせようと
努力しています。

国産新型バイクのデビューに目をやれば
大排気量とはいえ 低燃費を目的とした
既存のエンジンとミッションシステムを使用したスクーターが
何故 120万円オーバーもするのでしょうか…不思議です。
高級 高価格路線に舵を切りたいのは分かるのですが…
いっそのこと このエンジンで本格的なデュアルパーパスでも
デビューさせた方が良かったのではないでしょうか


ミドルクラスの日本製バイクは 前方から見ると
どれもこれも同じに見えると感じますし

ま、なんとか頑張って欲しいものです。